ラポールとペーシング

信頼関係をつくる

信頼関係を築くキーワードは「ラポールとペーシング」

メンタルヘルス講座の4回目は「信頼関係をつくる」です。

同じことを言われても、受け容れ易い人と、「あなただけには言われたくない!」と反発をおぼえる人がいるかと思います。

この2者にどんな違いがあるのでしょう?

にいえば、その人との信頼関係によって、なされている違いです。そして、自分がそのように思うのですから、相手も同じようにこちらのことを見ているとも言えます。お互いに信頼関係が築かれていない間柄であったら、関わっている仕事、チーム、PTAや地域のコミュニティなどでの生産性はとても低いものになるでしょうし、時には苦しい人間関係にも発展しかねません。

信頼関係を築くには時間がかかると思われる人もいるかもしれませんし、実際にそうかもしれません。

しかし、相手と疑似的に信頼関係を一瞬一瞬築いていくことで、大きな信頼関係へと発展しやすくなります。

「擬似的に」と言ってしまうと、誤解を招く恐れがございますが、信頼関係というにはまだほど遠いと思われる小さな小さな安心感や相手への想いを寄せていく行為と解釈ください。

私たちは誰しもなるべく安心・安全を確保したいと願っています。

自分に危害となるものはなるべく避けるように本能が動きます。

ですから、相手が自分の味方なのか敵なのかを本能が見分けています。

自分と同じものがあるかどうかです。

自分と同じ出身地、出身校、同じ趣味や同じ好みですと、それだけで「心の距離」が縮まり、打ち解けて話ができるのではないでしょうか?

つまり、相手との共通点を探し、それを提示することによって、小さな信頼関係が築かれていきます。

ただし、人間の本能はとても賢いので、口先だけの共通点にならないようにしてください。口先だけのものは逆に不信感を与え、信頼関係には逆効果になります。

相手との一瞬一瞬の信頼関係、こちらをラポール(フランス語「rapport」)と呼んでいますが、このラポールを築くのに役立つのに、共通点を提示するのが第1の要素でしたら、第2の要素はペーシング(pacing)になります。ペーシングとは相手とペースを合わせることです。

例えば、相手が早口でしたら、ちょっと自分も早口で話してみる、相手が沈んで話しているのでしたら、自分も声のトーンを低めにして話してみる、相手がとても明るく笑顔で話していたら、自分も笑顔で声のトーンを高めにして話してみる、などのことで相手とのペーシングが保たれます。

相手に安心感が生まれ、ラポールが築きやすくなります。

そして、身体の動きにもペーシングを心がけるとなおさらラポールに繋がります。

たぶん、私たちは小さな子どもと話をする時、自然にペーシングをしています。

子どもの視線に合わせるようにしゃがんで、ちょっと赤ちゃん言葉を入れながら相手と話を合わせるのではないでしょうか?

相手が座っているのでしたら、同じように座るか視線を合わせる高さにかがみます。

相手が手振り、身振りをしているのでしたら、ちょっと意識して自分も手振り、身振りを心がけます。

以上のように相手との共通点をみつけて提示し、相手との話し方や姿勢にペーシングを心がけると相手とのラポールが築かれ易くなり、相手との関係性が変わってきます。

相手との関係性が変わってくることによって、チームの生産性にも影響がでます。何よりも相手との信頼関係が少し変わることで、ストレス軽減になりますね。

メンタルヘルス講座 担当 福田美智江でした。

福田美智江

福田美智江プロフィール

メンタルヘルスに戻る